2024年3月に公開し、870名以上が視聴した人気ウェビナー『組織変革のパラドックスを乗り越える「新時代のリーダーシップ」』。本講義は満足度96%超を記録したほか、アンケートでも現代企業のミドルマネージャーが抱える”矛盾(パラドックス)”や、そのためのリーダーシップ論に共感の声が多数寄せられるなど、好評を博しています。
▼アーカイブ動画も会員限定で公開中。未視聴の方はこの機会にぜひご覧ください!
組織変革のパラドックスを乗り越える「新時代のリーダーシップ」
今回は舘野泰一と安斎勇樹がウェビナーの内容を振り返り、語りきれなかったディープな話や、過去のCULTIBASEコンテンツとの関連などを語り合う対談動画をお届けします。ウェビナーを視聴された方がさらに多層的に理解を深められるほか、ウェビナーの内容を丁寧におさらいしながら語られるため、まだ視聴されていない方にとっても、導入として楽しめる内容となっています。
ミドルマネージャーを中心に、組織の「矛盾」と向き合う手がかりを掴みたい方、これからの時代に必要なリーダーシップのあり方について考えたい方などにおすすめの一本です。ぜひウェビナーのアーカイブと合わせてご視聴ください。
■「『組織変革のパラドックスを乗り越える「新時代のリーダーシップ』」とは?
企業経営を行なっていく上では、さまざまなパラドックス(矛盾)と向き合う必要があります。例えば、既存の主力商品によって短期的な目標を達成すると同時に、中長期的な目標を追求するためには研究開発にも注力する必要があります。特に、自社が外部や内部の環境の変化にさらされ、急激な変化に迅速に対応する必要がある組織変革の時には、こうしたパラドックスに直面することが避けられません。
本ウェビナーでは、今日の企業経営や組織変革時における「新時代のリーダーシップ」とはどのようなものか、矛盾を乗りこなすための鍵は何か、『パラドックス思考』(ダイヤモンド社)の著者である安斎勇樹と舘野泰一がお伝えします。
経営者の方はもちろんのこと、既存事業と新規事業の両立への葛藤を抱えている事業責任者、組織と事業を担う経営企画やHR部門の担当者、目標達成とヒューマンマネジメントにお悩みのマネージャー等、企業経営や組織変革におけるパラドックスに直面している皆さま、ぜひご視聴ください。
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『「新時代のリーダーシップ」を探究する』のチャプター
00:11 「新時代のリーダーシップ」「パラドックス思考」の概要
08:19 振り返り(1):感情パラドックスを生み出す要因
38:40 振り返り(2):感情パラドックスをて懐ける3つのレベル
47:28 舘野泰一の今後の研究テーマ
『「新時代のリーダーシップ」を探究する』のポイント
- 安斎と舘野による共著書『パラドックス思考』の発売から約一年後に開催されたウェビナー『組織変革のパラドックスを乗り越える「新時代のリーダーシップ」』。「AかBか」の二者択一ではなく、「AもBも受容」し、時に二つ以上の方針・方略が矛盾するような状況の中でも、それらを両立する策を考えることが重要であることが中心的なメッセージとして示されている。
『パラドックス思考』出版記念ライブ:VUCA時代の両立困難な“無理ゲー”課題を3つの戦略で乗りこなす
組織変革のパラドックスを乗り越える「新時代のリーダーシップ」
- 書籍は、あえて読者層を広く想定し、大学生から経営層まで幅広く読まれる一冊となった。そうした中で先日のウェビナーは、組織内で矛盾に直面するミドルマネージャーを主な対象として、新規の講義内容を大幅に加えながら、まとめなおしたものである。
- ウェビナーでは、ミドルマネージャーを苦しめる感情的なパラドックスの発生装置として「(1)組織のハコの問題(ヨコの理解)」「(2)組織のトキの問題(時間軸の理解)」「(3)自分のココロの問題(役割のタテの変化を理解する)」の3つを定義し、解説した。
- また、ウェビナーの後半では、これらの組織やヒトの構造的な課題に対処するための方法を紹介。組織の「 認識」と「関係性」の固定化を矛盾の力を活用することで揺らがせることが大事だと述べられた。
- 安斎はウェビナーで語られたこの「揺らし続ける」ことの重要性を示唆するものとして、リクルートと共同で実施した「心理学的経営」のプロジェクトや、リクルートの経営のあり方について触れ、意図的なカオスを創生し続ける組織づくりの事例について解説した。舘野はそれを受けて秩序化とカオス化のどちらかに偏りすぎるのではなく、絶えず往復し続けることが重要であるという。
「心理学的経営」のアップデートを探る:新生リクルートが掲げる新しいマネジメント論
“創造のための破壊”をマネジメントする。新生リクルートの原動力となる「自己組織化」の力とは?
- 今後何を研究テーマとしていくか、という安斎からの問いかけについて舘野は、現在のリーダーシップ論を発展させるかたちで、経営人材にとって助けるになるようなリーダーシップ論を構築していきたいと語る。
- 成果を上げ続ければ事業リーダーにまではなれるものの、事業リーダーから経営リーダーになるためには、それまでとは異なるものの見方やスキルが求められる。それらはまだ形式知化されていない部分も多く、経営人材が育たないことは、国内企業が抱える共通の課題といえる。舘野はそうした課題に直面する人の助けになるような研究知を紡ぎ、また、分かち合うことの難しいマネージャーや経営層の悩みが、非リーダー層のメンバーに伝わるためには何ができるか考えていきたいと語る。
- 他方で安斎は、今回のウェビナーや振り返りを踏まえて考えたこととして、経営人材にもっとも求められるスキルのひとつに「ストーリーテリング」があるのではないか、と述べる。ここでいうストーリーテリングとは、AとBという矛盾した要素を包含して物語る力のことである。矛盾や葛藤はストーリーを面白くするうえで欠かせないものであり、その面白さを伝え、まとめ上げることが、新時代の経営層には必要とされるのではないかという。
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