組織づくりの基本原則[後編]|CCM総合実践講座

めまぐるしく変化する現代社会の中では、マネジメントの在り方の変革が求められています。一方で、組織の課題は「事業」「組織」「職場・チーム」などあらゆるレベルで発生しています。

個別の課題に対する”具体的なノウハウ”は多様に存在するものの、組織が対話を通して自社の課題を捉え、組織づくりを総合的に推進するには「羅針盤」が必要です。

CULTIBASEを運営する株式会社MIMIGURIでは、これからの時代に即した組織づくりを推進するための羅針盤として「Creative Cultivation Model(通称:CCM)」を提唱しています。

▼CCMの簡単な解説は下記の動画をご視聴ください

【3分解説】Creative Cultivation Model(CCM)とは何か?

【3分解説】Creative Cultivation Model(CCM)とは何か?

▼詳しく知りたい方はこちらのアーカイブ動画をご視聴ください

ヒトと組織に強い経営人材になるための『新時代の組織づくり』

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スライド:MIMIGURIが提案する「Creative Cultivation Model(CCM)」

ヒトと組織に強い経営人材になるための『新時代の組織づくり』

シリーズ「CCM総合実践講座」では、このCCMを組織づくりに活用するための理論や、実践上のポイントの専門的な解説をお届けします。今回のテーマは「組織づくりの基本原則」の後編です。

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組織づくりの基本原則[前編]|CCM総合実践講座

組織づくりの基本原則[前編]|CCM総合実践講座

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「組織づくりの基本原則[後編]|CCM総合実践講座」のチャプター

00:11 原則(3)対話文化と学習文化を醸成する
16:22 原則(4)ハレとケの「場づくり」に工夫を凝らす
32:53 原則(5)「構造」は定期的にメンテナンスする

「組織づくりの基本原則[後編]|CCM総合実践講座」のポイント

  • 前回の「組織づくりの基本原則(前編)」に引き続き、組織づくりの基本原則をテーマに扱う。
  • 「原則(1)マネジメントチーム作りを怠らない」「原則(2)組織アイデンティティを軸にする」に続き、組織づくりの基本原則(3)として「対話文化と学習文化を醸成する」をあげた。対話や学習がCCMの実現に重要な理由として、固定化の打破がある。
  • 軍事的世界観が組織にもたらす弊害として、近視眼的なものの見方が染み付くことによる認識の固定化と、分業と業務のルーティーン化による関係性の固定化があると安斎は指摘する。このような状況が発生すると、組織の中で「適応課題」と呼ばれる当事者が認識や関係性を変えない限り解決しない問題が多発するという。こうした適応課題を乗り越える鍵となるのが対話である。
  • では対話とはそもそもどのようなコミュニケーションを指すのだろうか?安斎は、対話とは互いの根底にある前提や価値観を交換することで目に見えにくい「深層」を相互理解するコミュニケーションだと語る。深層にある前提や価値観がずれたまま、表層的な課題にのみに対処していると各所で整合性が失われ精神的な結びつきも損なわれる。そのため自分たちの物の見方や考え方、前提が変わることを良しとする「学習文化」を育みつつ、課題を乗り越えやすい組織を日頃から作るべきだと語った。
  • ミナベは、対話によって捉え直して変化をしていくことによって自律的に整合できるようになる感覚は非常に重要な一方で対話偏重による弊害もあると述べる。適応課題のみではなく技術的問題もないがしろにせず議論を通じて課題解決をする姿勢も同時に持つべきだと語った。
  • 続いて、「原則(4)ハレとケの「場づくり」に工夫を凝らす」が紹介された。安斎は定例化された日常(ケ)のミーティングでマネジメントを回すが、状況に応じて非日常(ハレ)のミーティングをわざわざセットするという場作りが大事だと述べる。
  • ミナベは、ミーティングの構造が実際の組織構造を決めており、想定された意思決定とは異なるプロセスで進んでしまうことがあると指摘し、オフィシャルな組織図だけではなくミーティングストラクチャーの整理も行い定期的に見直すとよいと語った。
  • また、全社総会のような儀礼的な場は組織文化の縮図になりやすく、逆にいえば、全社総会のデザインに工夫を凝らすことが組織文化の醸成につながると安斎は語る。冒険的文化の醸成のためには、一方的なプレゼンテーションではなく全員で対話する時間を確保し感情を共有しながら精神的な整合性を高める場として位置づけるとよいと述べた。
  • 最後に、「原則(5)「構造」は定期的にメンテナンスする」が紹介された。ここでいう構造とは、「事業の構造」「組織の構造」「業務構造」でありこれらを機能的に整合させていくことが重要だと語る。
  • ミナベは、それぞれを部分最適に改善するのではなく、構造全体をメタ的に捉え定期的にメンテナンスが必要であると述べる。その際には、ダイナミックに変えることを追求せず、小さな負債を都度なくしていくような形で定期的に整合性を高めることが重要であると指摘した。

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出演者

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。

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株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

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