5/22に開催されたライブイベント「新規事業が生まれるチーム作りのコツ」のアーカイブ動画です。本イベントでは、『「事業を創る人」の大研究』『チームワーキング ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方』の著者である田中 聡先生(立教大学 経営学部 助教 ※収録当時)をゲストにお招きし、講義形式でお話を伺いました。後半のディスカッションの聞き手は、瀧知惠美(株式会社MIMIGURI Experience Designer)が務めています
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<今週のポイント>
・新規事業の立ち上げにあたっては、多くの企業が「新規事業部門」というアイデンティティを強調するあまり、意図せず「境界」を生んでしまっている。
・「新規事業」とは、一人が生み出すものではなく組織的なプロセスであり、「創る人」「支える人」「育てる組織」による三位一体の改革である。
・「創る人」に求められるのは「学習目標志向人材」であること。新規事業を学習機会として捉えられている人ほど成果を上げている。
・「支える人」として鍵を握るのは「経営層」と「社外の創る人」。経営層の場合は既存事業との掛け持ちのケースの方が好業績の割合が高い。一方、部長層の場合は新規事業専任のほうが好業績に割合が高い。
・「育てる組織」に関しては、「既存事業は新規事業のおじゃま虫」という認識をいかになくすかが重要。肯定的な組織風土の中での新規事業は成功しやすく、否定的な組織風土の下では失敗に終わる可能性が高い。
・企業内の新規事業の多くは、ジョブズではなくサラリーマンが作るものであり、作っていける。コミュニケーション能力と”青黒さ”を持ちながら、学習し続ける姿勢が大切である。
「新規事業」という言葉だけ聞くと、現代的で華々しい印象があるものの、実際は泥臭く、地道な作業の連続….。そのような話をよく聞きます。しかしながら、先行き不透明なこの時代において、常に新しい事業を創り続けることが企業にとって殊更重要なのもまた事実です。このような背景を踏まえて開催された今回のイベントでは、「新規事業がうまくいくチームには、どのような素質や要素が求められるのか?」というテーマで話題提供とパネルディスカッションを行いました。
田中先生による講義の中で語られていた、担当チームが新規事業担当であることを強く意識し過ぎることで、既存組織との間に溝が生まれてしまうお話や、新規事業を「創る人」にしろ、「支える人」にしろ、新規事業創出を一つの学習機会として捉え、試行錯誤を繰り返しながら学び続ける意識が大切だというお話は、CULTIBASEがこれまで掲げてきた思いとも通づる部分があるように感じます。
CULTIBASEが目指すCreative Cultivation Modelの実現や組織ファシリテーションのあり方も、こうした分断を知を編み上げることで解消することを理想として掲げるものです。このような姿勢・態度を持ち続ける人とはどんな人なのか、また、それを支えるチームや組織はどのようにその人と関わり合うと良いのか。そのような観点から観てもらうと、現時点では新規事業と関わりの薄い人であっても、多くの学びが得られる一本になっているかと思います。ぜひご覧ください。
チャプター
00:11 イントロダクション:イベント趣旨・タイムライン紹介)
06:09 チェックイン:企業の中で新規事業に関わったことはありますか?
10:06 話題提供:新規事業が生まれるチームづくり
57:11 ディスカッション
01:27:25 チェックアウト・お知らせ
01:29:58 質疑応答:書籍『チームワーキング ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方』との関連など