「課長の教科書」を書き換える:新たなパラダイムで現場マネジメントはどうなる?

6/11(土)に開催された『「課長の教科書」を書き換える:新たなパラダイムで現場マネジメントはどうなる?』のアーカイブ動画です。先日紹介した、現代マネジメントにおける4つの命題を踏まえつつ、マネジメントタイプ別に陥りやすい”4つの罠”を整理。タイプごとに陥りがちな、矛盾を解きほぐすための”レンズ”を紹介しました。

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チャプター

00:11 イントロダクション
08:03 チェックイン・マネジメントの4つのパラドックス
19:20 マネジメントタイプ別、陥りやすい4つの罠
30:40 補足解説:解決思考を解きほぐす
37:03 「①前進なき物語の罠」を乗り越えるレンズ
46:40 「②理由なき指令の罠」を乗り越えるレンズ
59:25 「③終わりなき合議沼の罠」を乗り越えるレンズ
01:08:03「④梯子なき成長の罠」を乗り越えるレンズ・「新・課長の作法」
01:20:14 リフレクション・今後のイベントについて
01:31:44 補足解説:「部長以上」と共有する

今週のポイント

・前回でも述べられた通り、現代組織は「事業ビジョン」「個人キャリア」「目標達成状況」「人員リソース」の4つの観点で大きなパラダイムシフトが起こっている。そしてその結果、多くのマネージャーがその観点の間で発生する矛盾に頭を悩ませている。本イベントでは、現場を任される“課長”クラスのマネージャーが抱える矛盾や困難さの原因に迫っていく。

・事業の夢を語ることが得意な”ビジョン型”の人々は、「①前進なき物語の罠」に陥りやすい。周囲の人が、事業の現状や個人のキャリアが蔑ろにされていると感じ、ビジョンが共感されづらい。この場合、事業実現と個人実現を内包した「デュアルOS的理念」が役立つ。また、周囲との対話を通じて、ビジョンを更新し続けることが重要だ。

・周囲を導く”行動先導型”のタイプは、「②理由なき指令の罠」に陥る。自身がタスクマシーン化し、周囲から反感を買う。この場合は、下図:組織のデザイン8要素が参考になる。目標達成のための組織設計を行いながら、思いを言語化・共有することで、チームメンバーが自ら考え、動けるようになる。

・人に寄り添う”関係重視型”のタイプは、「③終わりなき合議沼の罠」に陥りがちだ。現状の関係性を注視するあまり、企業や個人のビジョンに対する不安が生じる。この場合、理念目標や事業目標まで視野に入れた上で、メンバーの”こだわり”や”とらわれ”を見立た支援が必要だ。

https://www.cultibase.jp/videos/10930

・人の成長に喜びを感じる”育成成長型”は、「④梯子なき成長の罠」に陥りがちだ。成長が自己目的化してしまい、具体的な支援が欠けてしまう。この場合、メンバーが今抱えている葛藤に寄り添いつつ、事業目標と紐づいた機会設定・支援が重要だ。また、彼らの未来を、ともにリフレクティブに探求する関係性づくりが鍵となる。

・課長クラスの人々には、4つの面を俯瞰しながら好循環を目指すことが求められる。ただ、こうした営みは課長だけが抱えるべきではない。このフレームを触媒とし、部長以上や課長同士、チームメンバーとの対話を通じて、組織やチームのあり方を考えるきっかけとなれば良い。

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株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。

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株式会社inquire CEO

東京農工大学農学部卒業。奈良県立大学地域創造研究センター共同研究員。アパレル企業での販売/店舗マネジメント、研修会社でのコンサルティング/コンテンツ開発などの業務に従事後、2019年に前身であるミミクリデザインに参画。生態学、環境倫理学、文化人類学、教育学、心理学などを基に「人間にとっての自然さ(の回復)」を探究しながら、事業開発や組織開発のプロジェクトのファシリテーション及びその方法論の開発を行っている。元来、人間以外の生物が好き

筑波大学理工学数学類卒。大学在学中よりコンサルタントとして独立し、創業支援や事業計画の立案、広告戦略立案や地域ブランディングに従事する。また、長期でのBPRによる業務改善、中期での経営企画部・営業部へのハンズオンコンサルティングも経験。2018年より前身であるDONGURIに入社。現在、MIMIGURIにおけるコンサルティング事業の事業長を務め、経営コンサルティングや組織デザイン・ブランド戦略の策定などのプロジェクトオーナーも努め、幅広く企業・組織・事業の成長に伴走する。

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