対立を力に変えるために、ファシリテーターがすべきこと|CULTIBASE Radio|Facilitation #43

対立を力に変えるために、ファシリテーターがすべきこと|CULTIBASE Radio|Facilitation #43

/約22分
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『対立を力に変えるために、ファシリテーターがすべきこと』の概要

CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio Failitationの44回目では、株式会社MIMIGURIのFacilitatorである渡邉貴大と同社でHRを務める和泉裕之が、『対立を力に変えるために、ファシリテーターがすべきこと』をテーマにディスカッションしました。

  • 対話のファシリテーションを行う際、対立や分断といったコンフリクトが生じることが往々にしてある。コンフリクトは、タスクコンフリクトとリレーションシップコンフリクトに大別され、前者は仕事に関する課題についての意見の衝突、後者はパーソナルな問題についての感情的な対立だと定義される。
  • 学術研究の文脈では、こうしたコンフリクトはパフォーマンスを下げがちだが、関係性が良い間柄においてはタスクコンフリクトがあってもパフォーマンスに正の影響を与えるとされている。
  • では、リレーションシップコンフリクトを起こさないファシリテーションとはどのようなものなのだろうか?渡邉は、ファシリテーションを行う上で大事にしていることとして、「関心・感謝・信頼の対象は人に帰属させ、問題あるいは目標は人から切り離しコトとして外在化させること」をあげる。例えば、問題が起こった時に誰の責任かを追及するのではなく、何がそうさせてるのかという問いを持つことはそれにあたる。
  • 一方で、信頼関係をつくろうとしてお互いが受容的な姿勢を保ち続けると、共創が生まれにくくなるというパラドックスも生じる。そのため、「自分自身の意見や信念を主張する」ことと「他者の主張を受け入れ共創を目指す」という両軸を高い次元で実現することが必要だと渡邉は主張する。
  • 和泉は、ファシリテーションの場においてしばしば「人に対して関心が持てない」「コトにしか興味がない」という悩みを聞くという。リレーションシップコンフリクトを避けながらもタスクコンフリクトを乗り越えてゆくために、「人に興味を持つ」ことを目的にしようとせずに、チームとして成果を出す前提で「他者の前提や価値観を分かち合う」というスタンスを取るのが大事なのではないか、と指摘した。
  • さらに、リレーションシップコンフリクトを避ける実践例として、和泉は「前提としての他者の価値観や体験を肯定した上で、ここの意見に関しては違うと思う」というような、受容のワンクッションを紹介し、次回以降の一歩踏み込んだ対話をするにはという議論の布石を打った。

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ファシリテーター

早稲田大学商学部卒業。規模/業態の異なる複数の組織において、人事やコンサルタントとして業務に従事。チェンジ・エージェントとして組織変革のファシリテーションを実践してきた。MIMIGURIでは個人と組織が自らの「story writer」となり、自分や自分たちの物語を紡ぐ機会を演出する組織・事業開発、イノベーションプロジェクトのPMとファシリテーションを担当している。

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