CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの3回目では、CULTIBASE編集長の安斎勇樹と株式会社MIMIGURI Co-CEOのミナベトモミが、「教育カリキュラムのデザイン方法」についてディスカッションしました。
- 人材育成研修を作る際、年間カリキュラムを描く必要が生まれることがある。単発ならまだしも、年間のシラバスとなると「どうすればいいかわからない」という声が多い。
- 研修も授業も、インストラクショナルデザインという考え方に基づいている。これは「まず大きな学習目標を定義し、その達成に必要な要素を洗い出す。最後に1つ1つの要素をパッケージ化し、それを1コマの講義内容とする」というものだ。
- この「大きな学習目標をどうやって決めるか」が、揉め事が起きがちなポイント。例えば「優秀な営業マンを育成するカリキュラムを作りたい」という背景があったとしても、果たして「優秀な営業マン」とはどのような人物であるか、という要件定義が非常に難しくなる。
- そのため、長期的なカリキュラムを設計しようとする際には、達成したい大きな学習目標を定義しようとする段階で、急に内部での合意形成が必要になり躓く、というケースが多い。
- 他にも、年間カリキュラム設計では、1コマの時間や頻度、受講生のモチベーションの高さなどによって、全体のデザインが大きく変わってくる。それがもう1つの難しいポイント。
- 学生時代、人気が高かった授業には学習負荷が低いものが多い。逆に言えば、人材育成研修は、そのような授業を反面教師として設計すべきだという推測ができる。大学生時代を思い出して「同じ2単位なのに、あの授業は無駄に頑張っちゃったな。でもやってよかった」と思わせられたような授業を目指してみてもいいのかもしれない。