組織は“学び“でどう変わるのか?:1万人超企業が挑戦する組織学習の実践知

2022年6/18(土)に開催された『組織は“学び“でどう変わるのか?:1万人超企業が挑戦する組織学習の実践知』のアーカイブ動画です。NECソリューションイノベーター株式会社(以下NES) イノベーション推進本部から、本部長の原曉央さんとシニアマネージャーの福井知宏さんをゲストをお招きし、大企業における組織学習の勘所に迫りました。
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チャプター

00:11 イントロダクション
13:22 チェックイン・本日のテーマについて
22:38 組織学習とは何か
28:00 NESとMIMIGURIの協業プロジェクトの概要
46:14 「知識の獲得」フェーズで、安心安全に試行錯誤するには?
55:24 人材要件定義に取り組んだ背景・成果指標をいかに設計するか
01:07:28 組織学習の「不完全さ」とは何か?
01:11:03 「新たな知識」と「既存の知識」の折衝を乗り越えるには?
01:27:00 組織学習の適切なコスト配分とは
01:33:00 今後のイベントについて・アフタートーク

今週のポイント

・NESは、事業をデザインできる組織体への変革を目的とし、MIMIGURIとの共同プロジェクトを開始した。本イベントでは、組織学習を「組織と個人が内包するシステム全体におけるルーティンの変化」と定義した上で、実際のイノベーションプロジェクトにおいて、組織学習のプロセスがどのように実践されるのか、生の知見を探究していく。

・まずは「知の獲得」の観点からプロジェクトをふり返る。学習のきっかけを生み出す“試行錯誤”を安心して行なうための工夫について問われて、原さんは、経営層に対するアプローチとして、イノベーションの土台を変えるためには、すぐ成果が出るわけではないことを丁寧に説明する必要があったという。他方で福井さんは現場メンバーとのコミュニケーションについて、成果が見えにくい状況下でのサポートに注力していたと語る。
・続いて「知の移転・保存」フェーズの取り組みについて。「事業デザイン人材」の定義の狙いについて伺うと、福井さんは、初期のコアメンバーは人材定義のバイブルにはなり得ない、という感覚があったと明らかにした。その上で、「知の獲得」を経て行動や認知が変わりつつあるコアメンバーをベースに、彼ら以外にも再現できる形に落とし込む必要があったと語る。
・プロジェクトの理念を浸透させるためには、まずいきなり少数のコアメンバーが理念に感化されるプロセスをつぶさに捉えることが重要であり、もしいきなり大規模に展開してしまうと、理念の浸透具合もそのぶん薄まってしまうと福井さんは語る。
・後半のテーマは、「組織学習における不完全さとの向き合い方」。新しい知識と既存の知識が相容れない場合の対処法として、原さんは、組織の蛸壺化を防ぐために、グループやプロジェクト間の移動を意図的に行うという。個人の衝動をくすぐったり、知識や経験などのアセットを揃えたりするためだ。
・福井さんは、組織と個人の間にある非公式なグループ活動から染み出すものに期待していると語る。今回のプロジェクトでも、コアメンバーの繋がりを崩さないよう意識しているという。また、会社として「こう変化してほしい」という像はあるものの、メンバー自身が感じた、多様な変化のあり方を信じる姿勢を貫いているとまとめた。

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本動画にご出演いただいた原曉央さんが令和4年秋、ご逝去されました。ご冥福をお祈りするとともに謹んでお知らせ申し上げます。

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出演者

慶應義塾大学法学部法律学科卒業。MIMIGURIでは、イノベーションプロジェクトの責任者を務め、人・組織・社会の変容にファシリテーターとして伴走している。R&D部門や新規事業部門に出向し、ハンズオンでボトムアップ型の事業・組織づくりを推進することを得意としている。CULTIBASEでは組織学習に関するコンテンツを担当。MIMIGURIに入る以前は、日系企業再生コンサルティングファームにて、再生対象企業の事業計画策定、経営企画機能の整備、資金繰り管理等に従事していた。北海道東川町在住。

NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーション推進本部 本部長

NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーション推進本部 戦略グループ シニアマネージャー

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