“人が育つ余白”と”業務効率性”のジレンマとは|CULTIBASE Radio|Organization Design #3

“人が育つ余白”と”業務効率性”のジレンマとは|CULTIBASE Radio|Organization Design #3

/約12分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。CULTIBASE Radio 組織デザインの第3回目は、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「”人が育つ余白”と”業務効率性”のジレンマとは」というテーマで語りました。

『”人が育つ余白”と”業務効率性”のジレンマとは』の概要

  • 前回の組織デザインRadioでは、組織デザインとは「分業の設計」と「調整の設計」を行うことで、事業と組織・人の分断や乖離を埋め、大人数で集団が気持ちよく働くための仕組み作りの方法論であるとの話がなされた。
  • 「分業の設計」と「調整の設計」という言葉から、効率性や再現性が連想されるかもしれない。日常的なオペレーションや業務の分業や、円滑な連携で効率性や再現性をいかに上げられるかという観点も重要だと前置きしつつ、効率性以外にも期待できる効果があるとミナベは語る。
  • 効率性以外の観点として、組織デザインの工夫次第で人を育てることができるとミナベは指摘する。
  • たとえば、大企業では新卒で入社後10年程度は段階ごとにやるべきことが決まっており、業務の再現性をもたらせるべく役割やオペレーションの定義がされていることが多いと語る。しかし実際新卒で入ってきた若手にとっては、そこで10年働いた際に果たして成長できるのだろうかという迷いを持っており、自身でそもそも業務を何をすべきかを考え意思決定できる機会を求めてスタートアップに飛び込む例もあると指摘する。
  • 余白や隙間を作らないように業務プロセスを定義すると、再現性をもたらせられる一方で、余白がなくなり思考スキルや試行錯誤の能力が伸びづらくなるといったデメリットがある。そのため、人が育ちやすい余白を残しつつも再現性をつくる塩梅の調整が必要だとミナベは述べる。
  • また昨今、両利きの経営という言葉に見られるように、既存事業を磨いて稼ぐこと(知の深化)と新たな可能性を実験すること(知の深化)の両輪をまわす必要性が高まっている。組織デザインにおいて、余白を意識したデザインを行うことで人も育ち、戦略創発効果にもつながるとミナベは主張する。
  • このように効率性だけを追い求めようとせず余白もデザインすることが組織デザインにおいては重要であり、組織デザインの奥深い点だと締めくくった。

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株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。

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