CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radioデザインの17回目では、株式会社MIMIGURIのExperience Designer / Reflection Researcherである瀧知惠美と、同社のResearcherで東海大学の准教授である富田誠が、「個から組織へ知を開く、リフレクションの実践と考察」をテーマにディスカッションしました。
- 今回から、東海大学とMIMIGURIのリサーチャーである富田氏を迎え、日本デザイン学会での発表を振り返り、デザインの研究的知見に迫っていく。まずは、瀧の発表である「デザイナーの実践知を組織へ開き、巡らせていく方法の探究」を深堀りしていく。
- デザイン領域の知見を幅広く扱い、デザインの実践に関わっている人も含め、日本最大規模の会員が所属する日本デザイン学会。瀧と富田は6月開催された春季研究発表大会の中で、「足元のWHYを問いなおす」というテーマのもと、各自の実践研究について発表を行った。
- この数年はリフレクションの研究を中心に行なっている瀧。特に最近では、デザイナー個人の暗黙知や実践知を組織内に開く(共有する)ための方法論としてのリフレクションの役割やプロセスに着目し、研究を進めてきた。
- まず、ここでいう「実践知」とはどのような知を指すのだろうか。瀧はデザイナーが扱う実践知の分類を4象限の図に分類。作成した図の中では、縦軸はその知は組織に開かれたものか、個人に閉じているものか、横軸が固定された知か変動する知かといった観点で4種類の知がまとめられている。
- 研究対象とした特定のプロジェクトにおけるワークショップの関係者だけでなく、ワークショップに対する造詣の深い第三者からも知見を集めたことで、プロジェクトメンバーだけでリフレクションを行っていたら見出だせなかったであろう気づきがあったという。その他、暗黙知が活用可能な知になる過程における「キーワード化」に着目するなどしながら、実践知の構造化を進めていった。
- 生煮えで実践中の内容でも、発表ができる文化がデザイン学会にはある。当日は幅広い層からコメントが寄せられ、瀧自身にとって大きな学びになったほか、議論が活発に行われたことで他の人にとっても考えるきっかけになっていたら嬉しいと瀧は語る。
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