CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの14回目では、CULTIBASE編集長の安斎勇樹と株式会社MIMIGURI Co-CEOのミナベトモミが、「マネジメントの教科書の「2ページ目」に書くべきこと」をテーマにディスカッションしました。
- 2020年の最終日に、マネジメントの話をしよう。
- 先週、マネジメントの教科書の「1ページ目」に書くべき内容として「マネージャーは自分主語で語ろう」ということを挙げた。
- しかし、そこには落とし穴がある。自分主語を意識しようとすると、マネージャーは大抵、チームの理念を考え、語ろうとする。しかし、実際にはメンバーからは「どうやったら実現できるの?」「もっと他に大事なことがあるのでは?」「他の人は違うこと言ってない…?」という反応が返ってくる。
- 「マネージャーや経営者こそが理念を考えて手渡し、その実現方法はメンバーが担当するものだ」と考えている人は多いが、それは単なる“トップダウン”であり、本来は逆であるべきなのだ。
- むしろ、目標を実現するために必要なプロセス(目標設計・事業設計・組織デザインなど)については、上の人が責任を持って描き、自分主語で話さなければならない。メンバーにとっては、そうすることで初めてミクロな課題がクリアになるので、「実現方法は大丈夫そうだ、だから未来を対話してみよう」と、安心してチームとして理念や未来のことについて話すことができるようになる。
- 一方で、マネージャー自身があまりに意見表明をしないと「何を考えているのかわからない」という声がメンバーから聞こえてくるのも事実。
- 前提として、理念について考えを持ったり共有することは悪いことではない。気をつけるべきなのは、それをトップダウンメッセージで伝えず、「自分の考えとしてはこうである、どうだろう?」と対話的な姿勢を持つことである。
- 来年も引き続き、CULTIBASE Radioをどうぞよろしくお願いいたします。