CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの53回目では、CULTIBASE編集長であり株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「チームの暗黙知をあぶりだす魔法の問いかけ」をテーマにディスカッションしました。
- 最近、CULTIBASEでは「組織学習」というキーワードを何度か取り上げてきた。その中でも、今日取り上げたいのが「暗黙知と形式知」である。「形式知」とは言語化して見える化できるようなものであり、言語化できず個々人にしかわからないようなものが「暗黙知」である。
- 組織においては「暗黙知をいかに形式知に転換していくか」ということが重要だが、それはただ社内Wikiを作ればいいというものでもない。なぜなら、「なんかモヤモヤする」程度の個人の感覚も暗黙知であるからだ。このような「社内Wikiを作ること」の一歩手前の段階にある暗黙知を形式知に転換していくには、コミュニケーションが重要となる。
- ミナベは、そのような転換に1on1の場を活用しているという。相手の段階に合わせて、コーチング・メンタリング・ファシリテーションを使い分けることで、言語化を促していく。
- このとき、2つのことが重要となる。1つは、大前提として相手のなかに暗黙知が蓄積されていて「モヤモヤ」した状態にあること。もう1つは、上司→部下のティーチングに閉じないことだ。
- また、「暗黙知を形式知化する際の問いかけも重要だ」と安斎は言う。「仕事するときに気をつけてるポイントってなんですか?」と聞くと教科書に書かれているようなことしか出てこないが、「これまでやったことのなかで、意外と上手くいったことってありますか?」などと、非対称な比較対象を暗に設定して問いかけると有意義な内容が引き出せるのだという。