CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。CULTIBASE Radio 組織デザインの第15回目は、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「少年漫画から学ぶ、組織デザイン(2):ダイの大冒険「魔王軍」はなぜ破れたのか。事業部組織の落とし穴」というテーマで語りました。
『少年漫画から学ぶ、組織デザイン(2):ダイの大冒険「魔王軍」はなぜ破れたのか。事業部組織の落とし穴
- 少年漫画から学ぶ、組織デザインシリーズの第二弾。前回は『鬼滅の刃』にフォーカスを当て、「鬼舞辻無惨の一派」を機能別組織として捉えた上で、類似する組織の強み弱みや改善策について語った。
- 今回は、『ダイの大冒険』の魔王軍はなぜ破れたのかについて組織デザインの観点から考察する。魔王軍とは、大魔王バーンが掌握する魔王ハドラーを魔軍司令として据えた魔物の軍勢である。
- 魔王軍には六大の軍団長がおり、それぞれ特定の魔物の集団を率いている。世界制服をするために、それぞれの別々の地域を担当し、各地域を制服するための事業を担っているという捉え方ができることから、魔王軍は事業部組織と捉えられるとミナベは指摘する。
- そうした軍団を統括するのが軍魔司令のハドラーであり、事業をそれぞれ複数束ねる本部事業本部としての、役割を担っていると語る。さらにその上にCEO的な役割の大魔王バーンがおり、直属の部門を持っている。
- 六軍団長はそれぞれよくできており、人間同士が連携しないように優勢に働いていた。一方で6つある事業部を上手く束ねる本部体制がなかなか機能しなかったのが問題だとミナベは指摘する。
- 地域別の事業群がある中で、それを束ねる本部としては、どこの地域から攻めるのが一番レバレッジがきくか、また財務資本や人的資本、知識資本をどこにどう投下するかを考える必要がある。しかし、ハドラーはリーダーシップをもって六軍団長を指揮できておらず、信頼関係が築けていないがゆえに各軍団長が勝手に暴走してしまうなど連携が取れていないケースがあるとミナベは主張する。
- ハドラーが承認欲求が強いがあまり、軍団長のパフォーマンスをあげるより自分がプレイヤーとしてパフォーマンスをあげることを優先するなど、抜擢人事を受けて任せられたもののアンラーニングができずポジションにフィッティングできずにいたと指摘する。その背景には、大魔王バーンの育成支援が不足しており、腹心のミストバーンを管理者としてつけるなど、権限委譲もできていなかったと語る。
- 同様に、大企業で十分なポテンシャルがあっても、ポートフォリオマネジメントを上手くできず統制取れなかったがために少人数のスタートアップに倒されてしまうというケースはよくあると述べた。
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