CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。CULTIBASE Radio 組織デザインの第6回目は、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「基本構造②多角化経営の始点「事業部制組織」」というテーマで語りました。
『 基本構造②多角化経営の始点「事業部制組織」』の概要
- 組織図の基本構造の理解を深めるシリーズの2回目。前回の機能別組織に引き続き、今回は事業部制組織の構造について解説する。
- 事業部制組織は多くの組織でよく用いられるスタンダードな型である。前回のラジオで、ミナベはスタートアップにおいて最初は機能別組織を選択することが多いと語ったが、どのようなタイミングで事業部制組織に切り替えるとよいのだろうか?ミナベは、2本目の事業が必要になったときだと語り、多くのスタートアップは1本目の柱として事業をつくりPMFして伸びる兆しが出て次のプロダクトの磨き込みを始めると指摘する。
- 前回の機能別組織では、一つの事業に対しそれぞれの機能部門、たとえば営業部門、製造部門、プロダクト開発部門があり、それらを会社としての機能としてどう循環させながらデザインするか考えて落とし込むのが肝との話がなされた。
- 対して、事業部制組織では、事業部門が複数存在し、複数の事業の中に機能別組織が入っていると捉えられる。
- 機能別部門で新しい事業をつくろうとすると、それぞれのパートナー開発部門の中に複数のプロダクトや事業を作る人が現れるなど、プロセスが非常に複雑になるとミナベは主張する。そのため、プロダクトと事業部を結合し事業部内で人の配置を行えるような権限を渡すのが事業部制組織の肝だと語る。
- 事業部制組織にすることで、個別最適化した意思決定ができる反面、人員リソースも分割することになるため選択と集中が弱くなってしまうと指摘する。そのため、基本的に事業部制組織を取るときは原則として一つ目の事業が上手くいってから2つ目の事業部をつくるとよいと語る。
- プロダクトは事業PMFし、顧客に刺さることがわかってから投資を行うのと同様に、組織も事業のビジネスモデルに準じた組織機能をデザインし調整していく必要がある。そのため、機能別組織で機能価値がきちんと届けられるよう組織図のPMFをしてから、そのナレッジを他の事業部にも転用させるべきだと指摘した。
- また、事業部が増えるとセントラルコーポレートオペレーションが大変になると語る。財務や人事等それぞれのオペレーションが複雑になりがちなため、経営企画部分で強い人を配置し、全体的なマクロ計画を立てて個別に分解するという処理機能を強化していくことが大事だと主張した。
CULTIBASE Radioは、SpotifyやApple podcast、YouTubeなどでも配信中!最新情報を見逃さないよう、ぜひお好きなメディアをフォロー/チャンネル登録してみてください!