なぜ仕事に“遊び”が重要なのか?を考察する|CULTIBASE Radio|Playful #2

なぜ仕事に“遊び”が重要なのか?を考察する|CULTIBASE Radio|Playful #2

/約20分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio プレイフルの2回目では、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と立教大学経営学部 准教授でありMIMIGURIリサーチャーでもある舘野泰一が、「なぜ仕事に“遊び”が重要なのか?を考察する」をテーマにディスカッションしました。

  • 同じ「遊び」という言葉であっても、 人によってその意味するところは様々。Playfulラジオで探求していくのは、目的と手段が瞬間ごとに入れ替わっていく、いい加減とも偶然との出会いとも言えるような「遊び」である。では、遊びは誰にとって、どう重要なのだろうか?
  • 誰にでも、仕事や生活のなかで「頑張ってるのに、どうしても詰まってしまう」「どれだけ考えても、イノベーションを/ブレイクスルーが生まれる手がかりが見つからない」という経験はあるものではないだろうか。遊びは、このループから抜け出るための余白となる。
  • 前回のラジオでも登場した『15の夜ワークショップ』は、目的からの逆算や合理性・機能性の観点からは絶対に生まれなかったアイデアだったが、結果的に目的であった参加者の自己理解はより一層深まったように思われる。目的とする成果が定量的・合理的に設計可能なものではなく、“ナラティブ”なもの、つまり参加者個人個人の意味づけそのものにあった点も、「15の夜」というフレームがうまく作用した理由の1つと言えるかもしれない。
  • また、大切なのは、参加者の観点だけではない。例えば、『15の夜ワークショップ』の成功体験をもとにして、その後「ワークショップのフレームにはアーティストの曲を使おう」と決めきってしまうこともできたはずだ。確かにそれは参加者を高確率で満足させられたかもしれないが、作り手にとっては臨場感・ドラマチックさ・熱量に欠けてしまうものになる。何かが0から立ち上がる時には、作り手自身が遊んでいることも重要に思われる。
  • 遊びを大切にしたいその根本に「人間は遊んでしまう存在だ、ということを前提としてシステムを考えられないか」という思いがあるという舘野。あの日の『15の夜ワークショップ』も、「どうして15の夜なのか」と問われれば答えられなかっただろう。しかし、その曖昧な“遊び”部分にこそ生まれる面白さがあるのだ。
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出演者

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

X(Twitter)noteVoicyhttp://yukianzai.com/

立教大学経営学部 准教授/株式会社MIMIGURIリサーチャー

1983年生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒業。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学後、東京大学大学総合教育研究センター特任研究員、立教大学経営学部助教を経て、現職。博士(学際情報学)。専門はリーダーシップ教育。近著に『パラドックス思考 ─ 矛盾に満ちた世界で最適な問題解決をはかる』『これからのリーダーシップ 基本・最新理論から実践事例まで(共著)』(日本能率協会マネジメントセンター)など。

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