CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radioデザインの16回目では、株式会社MIMIGURIのDesign Strategist / Researcherである小田裕和と、同社のFacilitatorである渡邉貴大と、同社のConsultantである塙達晴が、「“見る”をどうデザインするか:『概念シフトのイノベーション』を振り返る」をテーマにディスカッションしました。(前編はコチラ)
- 今回も前回に引き続き、先日開催した「『概念シフト』のイノベーション:ヒトとコトに通底する『変革』のメカニズムとは?」の内容をもとに、ディスカッション形式で理解を深めていく。
- 持っている「概念」によって、その人の「見え方」のあり様は大きく変化する。概念を更新するには、まず現象と概念のズレを捉える視点が重要である。
- 渡邉は、レイチェル・カーソンによる名著『センス・オブ・ワンダー』を引き合いに出しながら、まずは現象を「見る・感じる」ことを起点に、概念を構築するベクトルもあると語る。頭で考えずに、純粋に「見る・感じる」には、どうすれば良いのだろうか。
- そのための訓練方法として、ジャーナリングが一例として挙げられる。自身の漠然とした思考を描き出し、視覚情報として外化する。そしてそれを概念を用いて理解するプロセスは、概念シフトに近いものがあるのではないか、と小田は語る。
- もう一つ、小田が「見る」を変化させる取り組みの例に挙げるのが、「PLAYFOOL Workshop」である。物体を生き物に見立て、異化することによって、自身の概念を「ズラす」ことが可能となる。また、あえて視覚情報に制約をかけることも観察の方法として効果的だと小田は語る。あるいは、瞑想なども、得る情報量に意図的に制限を加え、概念優位のものの見方から、五感優位のものの見方へと移行していくための取り組みと言える。
- 自身の新しいものの見方を獲得するためには「そもそもの概念自体を変える(置き換える)」「”見る”ことに意図的な制約をかける」「概念優位の状態を抑える取り組みを行う」の3つの方法があるのではないかと小田は語る。この3パターンは、概念シフトを現実に起こす道なのではないだろうか。
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