ライトを当てる:連載「問いのデザインの思考法」第6回

ライトを当てる:連載「問いのデザインの思考法」第6回

安斎 勇樹

2021.08.17/ 5min read

人と組織の創造性を高めるファシリテーター、マネージャーにとって「問いのデザイン」のスキルは必要不可欠です。連載「問いのデザインの思考法」では、日々の業務において良い問いを立てるための手がかりや、問いのデザイン力を総合的に鍛えるためのトレーニングの方法について解説していきます。今回のテーマは「ライトを当てる」です。

目次
問いは、未知数を照らす「ライト」である
ライトの当て方によって、相手の反応は変わる

問いは、未知数を照らす「ライト」である

チームのファシリテーションやコミュニケーションの場面において、他者に投げかける「問い」が重要である理由は、問いが、集団における「未知数」を照らすスポットライトのような機能を持っているからです。

「未知数」とは、数学の方程式において、「X」や「Y」などで表される、まだ数値がわかっていない数のことです。たとえば、「2X+3=7」と提示されたら、中学1年で教わる一次方程式を勉強した人であれば「X=2」であることを明らかにできるでしょう。

しかしチームで進める日々の仕事においては、未知数は当然1つではありません。いま向き合うべき課題はなにか。最適な手段は何か。会社のトップはいま何を考えているのか。あのメンバーはなぜあんなに熱心にアイデアを語っているのか。それを見ているあのメンバーは、何を思って黙っているのか。最近は忙しいのか、余裕があるのか。何にこだわって働いているのか。何が得意で、何が苦手なのか。そもそもなぜこの仕事に就いたのか。今後、どうなっていきたいのか。挙げればキリがないほど、チームには「まだ明らかになっていないこと」が無数にあります。

忙しい日々のなかで、私たちは周囲の一人ひとりの「未知数」を、いちいち気にかけようとはしません。しかし投げかける「問い」の工夫によって、ひとたび「未知数」にスポットライトを当てると、あなたと相手のあいだで関心が共有されて、「未知数を明らかにしよう」というエネルギーが生まれます。そしてどの未知数に、どのような角度でライトを当てるかによって、相手に生起する感情や認知的な反応の質が変わる。これが、問いかけの本質です。

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