メソッドを機能的に活用し、メインワークの幅を広げるコツ:連載「ワークショップ・ファシリテーションのヒント」第8回

メソッドを機能的に活用し、メインワークの幅を広げるコツ:連載「ワークショップ・ファシリテーションのヒント」第8回

水波洸

2021.04.13/ 15min read

本連載「ワークショップ・ファシリテーションのヒント」では、「明日の実践ですぐ使える」ことをコンセプトに、実践に役立つちょっとしたファシリテーションのヒントを紹介します。

https://cultibase.jp/5284/

第8回となる今回は、すでに様々な実践者が得意とするメソッドをいくつか紹介しながら、そのメソッドを使いこなすためのファシリテーションのポイントを紹介します。第8回となる今回は「メソッドを機能的に活用し、メインワークの幅を広げるコツ」についてお話します。

熟達したワークショップ実践者の多くは、自身のキャリアの中で磨き上げてきた得意技とも言うべきメソッドを持っています。現場での実践経験を積んでいく中で、自分に合った方法を見つけ、一つの「型」として洗練させていくことは、ファシリテーションを一つの「技芸」として見立てた時に、王道的な上達プロセスといえるでしょう。噺家や歌舞伎役者などが、先人たちからの「型」の伝承を重要視するのと同様に、ファシリテーションにおいても、最初に自分の得意なやり方を確立し、自信につなげていくことが、腕を磨いていく上で効果的であることは間違いありません。

しかしながら、ワークショップ実践においては、こうした「型」に頼りすぎることに否定的な向きも見られます。ワークショップの基本的な思想では、既存のやり方をトップダウン的に押し付け、学ばせるような学習のあり方ではなく、参加者がボトムアップ的に意見を出し、自ら学ぶための場を設えるオーダーメイド性が大事にされています。そのため、ある程度確立された既存の方法論を使い回すような振る舞いは、本来の意義から反するのではないか、といった主張にも頷けます。実際、あるワークショップ・プログラムが特定の状況や目的に対して効果的だったからといって、変数の異なる他の場面でもそのプログラムをそのまま実施してしまうと、ただの劣化コピーのような実践になってしまいますし、ワークショップの本来の価値が貶められる事態になりかねません(こうしたワークショップの「パッケージ化」に対する懸念は、2012年刊行の『プレイフル・ラーニング』(上田信行, 中原淳)や、2018年刊行の『ワークショップをとらえなおす』(加藤文俊)などでも盛んに取り上げられています)。

ワークショップ実践における「型」との向き合い方を考える中で大切なのは一つのやり方やメソッドに固執しすぎないことです。何か得意なスタイルやメインワークの型を身に着けたら、今度は違う方法論を試してみる。その入口として効果的なのが、他の人が得意とするやり方を一度真似してみることです。複数の方法から、それぞれのエッセンスを学び取り、時には自分なりに混ぜ合わせながら、オリジナリティ溢れる実践を可能にする幅の広さを身につけること。そのようなフットワークの軽さと柔軟さが、豊かな実践力を持つファシリテーターに成長するためには求められるのではないでしょうか。

今回の記事では、ワークショップを学び始めた人が最初の「型」として身につけたり、あるいはすでに何かしらの「型」に精通した方が次の方法を見つけたりする上で役立つファシリテーションのヒントをお届けします。ぜひご覧ください。

■今回紹介する5つのヒント
「ジグソーメソッドを活用する」
「ブレインライティングを活用する」
「テーブルシャッフルをうまく使う」
「グループワーク中に“スパイタイム“を入れる」

続きをお読みいただくには、
CULTIBASE Lab会員登録が必要です。

Lab会員登録初月無料トライアルに申し込む ログイン
CULTIBASELabの紹介

Most Popularランキング トップ5

Tag人気のタグ

タグ一覧へ
CULTIBASE編集部がテーマごとに
動画・記事・音声コンテンツを
厳選してまとめました。

コンテンツパッケージ

CULTIBASE編集部がテーマごとに動画・記事・音声コンテンツを厳選してまとめました。

もっと見る