「問い続ける組織」をデザインするために:続『問いのデザイン』を綴る

安斎 勇樹

2020.10.01/ 7min read

組織の問題を効果的に解決し、イノベーションを促進するためには、組織が向き合う「問い」をデザインすることが必要です。書籍『問いのデザイン』では、問題の本質を問い直し、解くべき課題を設定するスキル、そしてファシリテーターとしてチームに問いかけ、創造的対話を促進することで、課題解決を牽引するスキルについて、体系的に解説しました。

正しい問いの設定を阻む敵は、組織自身が囚われている「固定観念」や、チームに蔓延している「関係性」の固着化です。したがって、問いのデザイナーは、自分が所属する組織に身を置きながらも、なかば第三者的に組織をメタ認知し、固定観念を問い直しながら、目指す方向性をリフレーミングする批判的な視点が必要です。これを『問いのデザイン』では「天邪鬼思考」と位置づけ、解説しました。

他方で、特定の誰かが「問いのデザイナー」「ファシリテーター」を担っている限り、組織学習としての「問いのデザイン」の習熟は進みません。持続的にイノベーションを生み出し続けるためには、組織における一人ひとりが「問いのデザイン」に熟達し、それが集団の共通基盤となり、「問い続ける組織」となっていくことが肝要です。

本記事では、組織全体で「問いのデザイン」を実践していくためにできる工夫として、すぐに実践しやすいプロジェクト設計レベルの工夫から、チームの指針レベルの工夫、制度設計レベルの工夫、経営戦略レベルの工夫まで、4つの視点から解説します。後半になればなるほど、実践のハードルは高くなりますが、組織へのインパクトは高くなります。いまあなたが置かれた立場にとって、実践しやすいものから試してみてください。

目次
(1)プロジェクト設計レベル:プロジェクトの開始時に、全員参加型で問いをデザインする
(2)チーム指針レベル:全員がファシリテーターであることを意識する
(3)制度設計レベル:ファシリテーションスキルを評価項目に組み込む
(4)経営戦略レベル:両利きの経営を推進し、ボトムアップ型のアンラーニングを奨励する


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