成長段階別に捉える”企業の発達課題”とは|CULTIBASE Radio|Organization Design #10

成長段階別に捉える”企業の発達課題”とは|CULTIBASE Radio|Organization Design #10

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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。CULTIBASE Radio 組織デザインの第10回目は、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「成長段階別に捉える”企業の発達課題”とは」というテーマで語りました。

『成長段階別に捉える”企業の発達課題”とは』の概要

  • 前回までの組織デザインラジオでは「事業多角化」と「人材の多様性」にフォーカスを当て、この2つのテーマをアウフヘーベンするアプローチとしての組織デザインについて語った。
  • 今回は、「事業多角化」と「人材の多様性」をより解像度を上げるために、組織のフェーズや企業規模に分けて企業の発達課題を考える。ここでは企業の段階をわかりやすく捉えたラリー・E・グレイナーの5段階企業成長モデルを援用し、各段階の課題について触れた。
  • 第一段階は50名までの組織であり、多くはシングルプロダクト一つの事業を運営している状態である。PMF前のプロダクトの価値検証を行っているこのフェーズでは、創業者の創造性が重要だとミナベは語る。この段階では事業多角化というのは多くの場合行われず、創業者のリーダーシップに共感した人が集まるため似た人が集まりやすいと語る。
  • 第二段階の50~100名の組織に移ろうタイミングでは、マネージャーの権限移譲や分業化を行い組織的な再現性が必要になってくると語る。しかし経営者のセンスを維持しながらデリゲーションを行っていくのは難しく、マネージャーが形骸化し社内政治の動きも現れることがあると指摘する。そのため、デリゲーションに加えてマネージャーがきちんとパフォーマンスが上げられるよう育成することが大事だと語った。
  • 第三段階の100~300名の組織では、マネージャーに対してデリケーションをする部分のガイドラインをしっかり作り組織構造の成功法則ができてくると語り、組織のひな形ができることで他部門をつくりやすくなると語る。そのため、このタイミングで事業の多角化や人材多様性が増えてくると指摘する。しかし部門長同士の連携がきちんとできていないと混乱が起きてしまうため、理念に向き合いつつ細かな調整を行うことが大事だと語った。
  • 第四段階は300~1000名の組織であり、プロダクトを10個以上抱える組織もあると語る。効率化していくものの、形式主義が訪れやすく創造性が失われやすいと指摘する。そうすると、事業の多角化をする中で事業がコントロールできなくなったり人的多様性が上がっているのに画一的な対応しか出来ないといった課題が起こると指摘した。
  • 第五段階は1000名以上となり、事業多角化、人的多様性の複雑さもかなり増してくる状態だと語る。仕組みや構造設計はきちんと出来ている状態でありまさに終わりない組織デザインの問いに向き合う段階だと語った。

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出演者

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。

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