CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの27回目では、CULTIBASE編集長の安斎勇樹と株式会社MIMIGURI Co-CEOのミナベトモミが、「出木杉くんが組織学習を阻害する?」をテーマにディスカッションしました。
※今回は、先日YouTube LIVEにて公開収録したものを、トピックごとに編集してお届けします。
- ドラえもんに登場する、性格もよくなんでもできるレギュラーキャラ、出来杉くん。しかし、不思議に思ったことはないだろうか?ドラえもんの映画に、出来杉くんはほとんど出てこない。
- これは、出木杉くんを映画に出そうとすると、「映画のストーリーで起きるいろいろな障害が出来杉くん1人によってすべて解決されてしまうために他の登場人物がみんな受動的になってしまう」という現象が起きるためだ。
- 組織全体の思考・行動ルーティーンは、組織に所属する人たちが葛藤したりトライアンドエラーを繰り返したりすることでアップデートされる(組織学習)。“でしゃばりな出来杉くん”がいると、そういう組織学習の機会が失われてしまう。
- マネージャーや経営者は、プレイヤーとして目の前の課題に集中しすぎると、このような“でしゃばりな出来杉くん”になってしまうことがあるため、気をつけなければならない。
- また、組織学習のもう1つの重要な点に、“アウェイ”に越境して知識を取り入れること(越境学習)がある。企業においても、学校教育のような既存のメインストリームで活躍している出木杉くんだけではなく、のび太のような人材が阻害されない環境をいかに作れるか、ということが鍵となるだろう。