探究の戦略:ビジネスパーソンのキャリアを拡げる新しい学び方

2021.09.24/141

「人生100年時代」や「VUCAの時代」の到来が指摘される昨今、急速な環境の変化に対応するための戦略が、「個人」と「組織」の双方に強く求められています。一つの専門性を高め続けても、いつかその専門性自体が時代遅れになってしまうかもしれない。そのような新時代を迎えるにあたって、人や組織はどのような指針のもと、キャリアの方向性を定めればよいのでしょうか?

個人にしろ、組織にしろ、限られたリソースの中で進むべき方向を決める考え方として、20世紀を代表する経営学者、ピーター・ドラッガーによる「選択と集中」が長く主流として用いられてきました。目標を明確に定め、必要なタスクを洗い出し、計画的に処理していく「選択と集中」戦略は、キャリア形成や経営における理的な選択を行う上で、ひとつの”定番”として知られています。

しかしながら、不確実性が増加する現代においては、「選択と集中」は必ずしも有効な考え方とは言えなくなってきています。今後、外的環境の変化が激しくなることで、事前に目標や計画を立てたところで、思うように進まないケースが増えてくることが予想されます。個人と組織のどちらにおいても、今や一つの専門性や目標、計画に固執することは、時代の波に取り残されてしまうリスクと隣り合わせです。

これからの時代に必要な「不確実性に強いキャリア戦略」とは、どのようなものがあり得るのでしょうか。本セミナーでは、「選択と集中」に代わる新たなキャリア選択の考え方として、「分散と修繕」によるアプローチを提唱し、それらを基盤とした「探究の戦略」を解説します。既存の専門性を強化する「深化」と、新たなキャリアの足がかりとなる「探索」を両立する「探究」のプロセスをいかに日常に組み込むか。個人の可能性を深堀りと拡張を通じて、組織に新たな風を吹き込み、内部から変革の種を蒔いていくような、創造的なビジネスパーソンとして活躍するための道しるべとなる知見をお届けします。

【講義の概要】※変更になる可能性があります
・なぜ探究が必要なのか
・探究の特徴とプロセス
・探究の基本戦略:分散と修繕
・探究テーマの探索法と型
・探究のアイデンティティ戦略
・探究の分散投資戦略
・探究のブランディング戦略

質の良い探究は、キャリア上の強力な武器となると同時に、自身の好奇心を満たす最高の趣味にもなり得ます。「探究」の姿勢を学ぶことで、これからの日々をさらに豊かにするための足がかりが掴めるかもしれません。下記の項目に該当する方はもちろんのこと、どんな領域の方でも楽しんで学べる内容を予定しております。ぜひお気軽にご参加ください。

【こんな方にオススメ】
・これからの時代に合ったビジネスパーソンのあり方について理解を深めたい方
・自身のキャリアに行き詰まりを感じている/自分らしいキャリアを歩みたいと思い始めている方
・探究によって自己や組織をアップデートし続けたい方
・探究的な学びの実現に関心のある方
・学習を起点に個人や組織が変わり続けるための方法に関心のある方
・組織に探究的な学習の風土を根付かせたい方

【イベント概要】
○講師
安斎 勇樹(CULTIBASE編集長)

株式会社MIMIGURI 代表取締役 Co-CEO。1985年生まれ。東京都出身。東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。研究と実践を架橋させながら、人と組織の創造性を高めるファシリテーションの方法論について研究している。組織イノベーションの知を耕すウェブメディア「CULTIBASE」編集長を務める。主な著書に『問いのデザイン-創造的対話のファシリテーション』『リサーチ・ドリブン・イノベーション-「問い」を起点にアイデアを探究する』『ワークショップデザイン論-創ることで学ぶ』『協創の場のデザイン-ワークショップで企業と地域が変わる』がある。

○進行
東南 裕美(CULTIBASE副編集長)

株式会社MIMIGURI Manager/Researcher。立教大学大学院経営学研究科博士後期課程。山口県出身。大学在学時より人間の行動変容や組織マネジメントに関心を持ち、NPO法人の立ち上げと経営に参画。現在は、組織開発が組織の創造性にもたらす影響とメカニズムについて研究を行っている。また、研究起点の広報や組織ファシリテーションの知を耕すウェブメディア『CULTIBASE』の副編集長を務める。


なお、本イベントはLab会員以外の方でもご参加いただける一般公開イベントとして実施いたします(一般の場合、有料となります)。一般の方の参加申し込みはPeatixより別途イベントページを設けます。

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