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Video

2021.06.09

  • イノベーション

『進化思考』を読み解く「問いのデザイン」

5/8開催のライブイベント・『進化思考』を読み解く「問いのデザイン」のアーカイブ動画です。本イベントでは、話題の新刊『進化思考』の著者である太刀川英輔さんと、『問いのデザイン』共著者の塩瀬隆之先生をゲストにお越しいただきました。太刀川さんによる学べる話題提供ののち、「問うのではなくあえて質問する」という“縛り”のもと、安斎と塩瀬先生が様々な観点から問いかけを行い、書籍の裏話や、根底にある思想、今後の可能性などについて深堀りしました。

<今週のポイント>
・個人の創造性研究は1990年代で行き詰まりを見せ、現在は集団の創造性に注目が集まっている。こうした中で『進化思考』は個人の創造性研究における新たな金字塔になりうると安斎は考えている。
・『進化思考』において創造性は自然現象であり、その仕組みを生み出しているのが「進化」である。世の中に創造的な人を増やしていくためには、「進化」を読み解く必要があるのではないかと著者である太刀川さんは考えている。
・進化は「変異」と「適応」の往復によって発生する。「適応」は「解剖(内部)」「生態(外部)」「系統(過去)」「予測(未来)」の4つの要素に関わり合いの中で発生する。「変異」は「欠失」「融合」「交換」「擬態」などの9つの発生パターンがある。
・子供向けに最も重要な部分を残すとしたら「生態」だと太刀川さん。それについて塩瀬先生は、子ども自身が体系化し、探究ができるような状況をつくることが重要だと語る。
・進化は約200年間炎上し続けたトピックである。執筆にあたり生物学的に矛盾がない内容であることを自らに課した。
・自分の進化を進める要素を見極める目利き力を磨くためには、良いものを良いと思う理由を言語化し、気づきを生み出すことが有効である。
・歴史に名を残す人は再現性を生んだ人である。個性やセンスをブラックボックスにしてはいけない。しかし、再現可能性が主目的に置かれてしまうと都合よく利用される危険が発生する。正解/不正解にとらわれず、失敗を許容する環境づくりが大切である。

まもなく発売1周年を迎える『問いのデザイン』と、注目の新刊『進化思考』。著者同士の繋がりから「何かやろう!」と半ば突発的に企画された本イベントでしたが、終わってみれば、太刀川さんが話題提供の冒頭で掲げた「どうやって世の中に創造的な人を増やしていくか?」という問いが、そのままイベント全体を貫く主軸となっていたように感じます。そしてその問いに切り込んでいくための観点として、3名に共通したバックグラウンドである「教育」が重要なテーマとなったことも印象的でした。

例えば動画の 57:36 や 01:31:05 などで語られている「探究的学習」をめぐる議論は、今回における大きな見どころと言えるでしょう。特に塩瀬先生は、公教育における探究的実践及び研究を主導してきた第一人者であり、イベントの中でも「探究的な姿勢をいかに学習者に根付かせるか」という視点から鋭く切り込み、新たな教育のあり方を提示しています。こうした創造性を育むアプローチとしての「探究」に関する知見は、これからの大人の学習について考える上でも重要なヒントとなり得るでしょう。

創造性はいかに育むことができるのか。そもそも創造性とは何か。これらはCULTIBASEの根幹を成すテーマでもあります。創造性のメカニズムを個人的な観点から解き明かそうとする『進化思考』と、チームの創造性を他者との対話を通じて引き出す『問いのデザイン』。観点は違えど、見つめる方向は近しいものが感じられます。ぜひ両者の類似点と相違点に着目しながら、アーカイブ動画を楽しんでいただければ幸いです。

チャプター

01:10 イントロダクション:イベントの概要/創造性研究の歴史
20:29 話題提供:『進化思考』
42:25 「海士の風」を著作のパートナーに選んだのはなぜ?
50:54 次の本、どうするんですか?/子供向けに本の一部を継承するとしたらどの項目を選ぶ?
01:03:25 試作版と最終盤の違いは?/この本をあえて批判するとしたら?
01:18:34 創造の思考過程である”目利き”をいかに磨くか?
01:31:05 再現可能性を目的化するべきか?
01:40:55 ラップアップ・今後のイベントについて

ゲスト 

太刀川 英輔
NOSIGNER代表、進化思考家、デザインストラテジスト、慶應義塾大学特別招聘准教授
創造性の仕組みを生物の進化から学ぶ「進化思考」を提唱し、様々なセクターの中に美しい未来をつくる変革者を育て、創造教育の更新を目指すデザイナー。 デザインで美しい未来をつくること(実践:社会設計)、自然から学ぶ創造教育で変革者を育てること(理念:進化思考)。この二つを軸に活動を続けている。 プロダクト、グラフィック、建築、空間、発明の領域を越境し、次世代エネルギー、地域活性、伝統産業、科学コミュニケーション、SDGs等の数々のプロジェクトの総合的な戦略を描き、成功に導く。 グッドデザイン賞金賞(日本)、アジアデザイン賞大賞(香港)他100以上の国際賞を受賞。グッドデザイン賞、DIA(中国Design Intelligence Award)、DFAA(Design for Asia Awards)、WAF(World Architecture Festival)等の国際デザイン賞の審査委員を歴任。 主なプロジェクトに、進化思考、OLIVE、東京防災(東京都)、PANDAID、山本山、横浜DeNAベイスターズ、YOXO(横浜市)、ミズベリング、MOZILLA FACTORY、秋川牧園、PLOTTER、2025大阪・関西万博日本館基本構想など。 著書に『進化思考』(海士の風、2021年)『デザインと革新』(パイ インターナショナル、2016年)がある。

塩瀬 隆之
京都大学総合博物館 准教授
京都大学工学部精密工学科卒業、同大学院修了。博士(工学)。京都大学総合博物館准教授を経て2012年 6月退職。同7月より経済産業省産業技術環境局産業技術政策課技術戦略担当課長補佐。2014年7月京都大学総合博物館准教授に復職。共著書に、『問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション』『科学技術Xの謎』『インクルーシブデザイン』など。日本科学未来館 “おや?“っこひろば 総合監修者。NHK Eテレ「カガクノミカタ」番組制作委員。中央教育審議会初等中等教育分科会「高等学校の数学・理科にわたる探究的科目の在り方に関する特別チーム」専門委員。ゲストの太刀川氏とともに2025年大阪・関西万博日本館基本構想有識者。

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出演者

  • 安斎 勇樹

カテゴリー

  • イノベーション

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