
経営・マネジメント
問いのデザインの技法の真髄の一つは、組織の問題の本質を捉えて「本当に解くべき課題」を定めることです。イノベーションプロジェクトにおいて、この課題設定の段階で失敗してしまうと、その後どんなにファシリテーションを工夫しても、成果にはつながりません。
プロジェクトの課題とは、目標と現場の差分、また目標の阻害要因などによって定義されます。このことは問題解決のあらゆる教科書が指摘してきたことですが、実践するのは簡単ではありません。
目の前の問題状況をどのような視点から捉えて、どのような方向性に向かって前進しようとするのか、その「まなざし」のようなものです。けれども多くの場合、組織における「認識」や「関係性」の固定化の病いによって、チームの「まなざし」そのものが凝り固まってしまい、適切な目標が立てられないのです。
このような時こそ、「問いのデザイン」の技術を生かして、既存の「まなざし」に揺さぶりをかけて、目標や課題を再設定することが重要です。このことを「リフレーミング」と呼びます。リフレーミングには、いくつかの成功パターンが存在します。
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