社会や地球からの微々たる信号をキャッチし、小さく介入する態度を身につける──私がカタルーニャ先進建築大学院大学で学んだこと:連載「世界のデザインスクール紀行」第4回

社会や地球からの微々たる信号をキャッチし、小さく介入する態度を身につける──私がカタルーニャ先進建築大学院大学で学んだこと:連載「世界のデザインスクール紀行」第4回

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2021.05.10/ 24min read

世界各地のデザインスクールを卒業したばかりのデザイナーが、その学びを振り返る連載「世界のデザインスクール紀行」。第4回に登場するのは、カタルーニャ先進建築大学院大学(IAAC)のDesign for Emergent Futures(新興未来のためのデザイン)修士課程を卒業された神尾涼太さん。そこで学んだのは、今日の社会や地球からの微々たる信号(Weak Signal)を鋭くキャッチし、介入(=インターベンション)していくというデザイナーとしての態度だったと、神尾さんは振り返ります。


南欧にある小さな地中海都市バルセロナ、この街を一度訪れて魅了される人は少なくないはずだ。私もその一人だった。

デザインスクールといえば、ニューヨーク、ロンドン、北欧といった場所が思いつくのだが、私の中でしっくりくる「デザイン」はバルセロナの街そのものであった。それは、この街に生きる人たちが「どんな人生を送りたいのか?」を主体的に考え、次の世代に文化として残し、成熟していくための戦略を街の色んなスケールで実践していく、そんな行為だ。

バルセロナから「アーバニズム」という概念を世界で初めて打ち出したイルデフォンソ・セルダは、「人間の道徳的および知的能力が私たちの発展と個人の幸福を促進し、ひいては公共の繁栄を最大限発揮する。そのための建物とその集合体の規則や教義」を都市化(アーバニゼーション)だと定義した(「都市計画の一般理論」 1867年)。

デジタル時代において、人間の道徳的および知的能力はより一層グローバルに繋がり、交流されるようになった。そんなモノや情報に溢れる時代に生きる私たちは、成長ではなく、成熟するためにデザインという態度を身につけることが必要なんではないかと思う。

バルセロナという成熟都市から生まれた、一風変わった独立系大学IAACで経験した学びを共有することで、皆さんと一緒に新興未来について考え、議論できるきっかけになると嬉しく思う。

目次
バルセロナにおける都市計画の豊かな歴史
新興未来のためのデザインとは?
「どのように世界に介入したいのか」という態度を学ぶ
Weak Signalsをキャッチせよ!「Circular data economy」を考える
Material Driven Design – マテリアルとの対話から生まれるデザイン
課外授業編 – GDPR(一般データ保護規則)とDECODE
日本において「Emergent Futures」をデザインする現場へ

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