人の意思決定はなぜ不合理なのか?チームの課題を乗り越えるための組織デザイン15のヒント

ミナベ トモミ

2020.08.16/ 11min read

人が少なかった時は意思決定が早かったのに、人が増えたら何も決まらなくなるのはスタートアップでもよく言われることです。情報が増えると「意思決定」が遅くなるという原則に立ち向かい、解決するためのアプローチが「組織デザイン」です。

ノーベル経済学賞を受賞した組織論の巨匠「ハーバート・A・サイモン」は「組織は、人の限界を克服する情報処理システムである」としました。人が増えても組織の情報設計をすることで「一人で考えるよりも、多くの情報処理」ができ、むしろ「意思決定の質は上がる」と言います。

今回は「情報科学」としての組織デザインの方法論を紹介し、チームに人が増えても素早く質の高い意思決定を実現するための方法を考えていきます。

目次
・トップの意思決定はなぜ不合理なのか?
・組織づくりは、意思決定連鎖のマネジメント。
・選択肢が増えても、正しい意思決定ができるチームにするには?
・選択力を上げる「調整の設計10」。
・選択肢を減らす「分業の設計5」。


トップの意思決定はなぜ不合理なのか?

サイモンは意思決定の法則として「限定合理性」を解明しました。これは簡単に説明すれば「自分の頭の中にない選択肢は、選べない」ということです。どんな優秀な人でも、人数が増えると全て把握することは難しくなり、意思決定は不合理になります。8人を超えると会議の質は下がるとされますが、ましてや100人、1000人と人が増えてはトップはもちろん、現場でも知らないことが増え、正しい選択は困難になります。これは「人の能力の限界」故の問題で、人力での解決は不可能です。

こうした「人の情報認識の限界」に注目し、組織デザインで「人の限界を突破し、正しい意思決定を実現」するのがサイモンの姿勢です。組織デザインの例で言えば、「ティール組織」はボトムアップで意思決定しやすい情報のデザインがされています。

ティール組織の情報デザインの特徴
・意思決定に必要な情報が、透明化されている。
・どのように意思決定すれば良いか、可視化されている。
・どんな組織内の振るいが評価されるか、可視化されている。

必要な情報が共有されず、決定方法や、どんな決定が評価されるか分からない組織では、正しい意思決定はできません。流通情報の質が高いことで、はじめて正しい意思決定は実現できるのです。こうした正しい情報のデザインで、人の意思決定パフォーマンスを上げるのが組織デザインの真髄です。

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